2007年04月02日
謎の紹介者
先日、某警察署の留置管理係から電話があり、私に接見の依頼がでている旨伝えてくれました。
警察署の留置場から、接見の依頼をしてくるのは当然被疑者・被告人として、そこに留置されている人ですから、私が全く知らない人から連絡があることはまずありません。
当番で出動した人や、現在裁判担当中の人ばかりです。
しかし、来てくれといっている人の名前を確認したところ、現在私が担当している全ての事件の被疑者でも被告人でもありませんでした。
なので、「誰?」とちょっぴりビビりながら(笑)も、とりあえず会いに行ってきました。
するとやはり、全く見知らぬ人でした。
話を聞いてみると、留置場の中で一緒の部屋だった人から聞いたとのこと。
しかし、その人は48時間で釈放され、出て行ったそうで、名前も人相もよく分からない。らしい。
その警察署に私が担当している被疑者はいますが、当時彼はまだ同署にいました。
したがって、その人からの紹介ではないようです。
う~ん・・・
誰やろうねえ・・・
で、何をしたんですか?
(続く)
という話を一通りして、帰ってきました。
その人が、私を呼んだ理由は、当番弁護士で来た弁護士は話し方が怖かったから頼まなかったからだそうです。
私が行った時には既に起訴されてしまっていたので、もう国選弁護人の選任手続きがなされていると思われたため、その旨説明してきました。
今度の国選弁護人はやさしい人が来ると思いますよ~と、若干無責任ななぐさめをかけてきましたが、被疑者・被告人に対して、高圧的な態度をとる弁護士は少なくないのかも知れません。
たしかに、当番弁護士制度は、弁護士にとって費用的にはボランティアに近く、(わざわざ)やってやっているという感覚になるのかも知れませんが、被疑者にとっては、まさに「頼みの綱」との思いで、出動を依頼してくるはずです。
そもそも被疑者・被告人に弁護させる必要はないと思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、弁護士がついて適正な刑事手続きを担保するのは、当該被疑者・被告人のためだけではなく、いつどこで加害者になる、犯罪者になるかもしれない一般市民の権利を保護・保障するためでもあるのです。
そうでなければ、国が税金を投入してまで、被疑者・被告人に弁護人をつけるはずがありません。
だとすると、弁護士は、当該被疑者・被告人から信用してもらい、違法な手続きを受けていないか、本当のことを話してもらわないといけないのです。
私は、ボランティアだろうと私選だろうと、そこをないがしろにすることは、絶対に許されないと思っています。
信用してもらうことと、むやみに愛想よくすることは別ですから、相手に対して、威厳のある言動をとることが悪い訳ではありません。
しかし、相手の心を閉ざすような対応が、相手にとっても、他の市民にとっても結果的によくないことは明白でしょう。
にもかかわらず、相手を怖がらせるような高圧的な態度をとる人もいるのが現実のようです。
それが残念だなあと思いつつ、自分はそうならないようにしようと思いながら、事務所に帰ってきたある日のことでした。
警察署の留置場から、接見の依頼をしてくるのは当然被疑者・被告人として、そこに留置されている人ですから、私が全く知らない人から連絡があることはまずありません。
当番で出動した人や、現在裁判担当中の人ばかりです。
しかし、来てくれといっている人の名前を確認したところ、現在私が担当している全ての事件の被疑者でも被告人でもありませんでした。
なので、「誰?」とちょっぴりビビりながら(笑)も、とりあえず会いに行ってきました。
するとやはり、全く見知らぬ人でした。
話を聞いてみると、留置場の中で一緒の部屋だった人から聞いたとのこと。
しかし、その人は48時間で釈放され、出て行ったそうで、名前も人相もよく分からない。らしい。
その警察署に私が担当している被疑者はいますが、当時彼はまだ同署にいました。
したがって、その人からの紹介ではないようです。
う~ん・・・
誰やろうねえ・・・
で、何をしたんですか?
(続く)
という話を一通りして、帰ってきました。
その人が、私を呼んだ理由は、当番弁護士で来た弁護士は話し方が怖かったから頼まなかったからだそうです。
私が行った時には既に起訴されてしまっていたので、もう国選弁護人の選任手続きがなされていると思われたため、その旨説明してきました。
今度の国選弁護人はやさしい人が来ると思いますよ~と、若干無責任ななぐさめをかけてきましたが、被疑者・被告人に対して、高圧的な態度をとる弁護士は少なくないのかも知れません。
たしかに、当番弁護士制度は、弁護士にとって費用的にはボランティアに近く、(わざわざ)やってやっているという感覚になるのかも知れませんが、被疑者にとっては、まさに「頼みの綱」との思いで、出動を依頼してくるはずです。
そもそも被疑者・被告人に弁護させる必要はないと思われる方もいらっしゃるかも知れませんが、弁護士がついて適正な刑事手続きを担保するのは、当該被疑者・被告人のためだけではなく、いつどこで加害者になる、犯罪者になるかもしれない一般市民の権利を保護・保障するためでもあるのです。
そうでなければ、国が税金を投入してまで、被疑者・被告人に弁護人をつけるはずがありません。
だとすると、弁護士は、当該被疑者・被告人から信用してもらい、違法な手続きを受けていないか、本当のことを話してもらわないといけないのです。
私は、ボランティアだろうと私選だろうと、そこをないがしろにすることは、絶対に許されないと思っています。
信用してもらうことと、むやみに愛想よくすることは別ですから、相手に対して、威厳のある言動をとることが悪い訳ではありません。
しかし、相手の心を閉ざすような対応が、相手にとっても、他の市民にとっても結果的によくないことは明白でしょう。
にもかかわらず、相手を怖がらせるような高圧的な態度をとる人もいるのが現実のようです。
それが残念だなあと思いつつ、自分はそうならないようにしようと思いながら、事務所に帰ってきたある日のことでした。