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2007年11月01日

裁判ウオッチング

先日、弁護士会が毎年開催している、裁判ウオッチングという催し物に参加しました。

市民の方々に、裁判の様子等を説明しながら、実際に傍聴して頂く企画です。

去年も、引率弁護士として参加させてもらったので、今年は2回目でした。


私が担当させてもらったグループは、ほとんどが裁判を傍聴するのが、初めてということでしたので、一番分かりやすい刑事裁判を冒頭手続きから、結審まで見てもらうことにしました。

時間にして、小一時間で、刑事裁判の流れが分かるので、とてもよいと思ったのですが、いかんせん事件の内容がシビアすぎたようで、参加者の皆さんは、かなり衝撃を受けたようでした。

中には、裁判傍聴後、震えていた方もいて、申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。


が、傍聴した事件は、ドラマでも何でもありません。

現実に起こった事件です。

加害者が目の前にいて、被害者は今も精神的、身体的に苦しんでいます。
今すぐに被害が回復される魔法のような解決法は、誰ももっていない事件でした。


自分がいつ被害に遭うかも分からない、またいつ加害者になるかも分からない、そして裁判になるとこのように進むのだと厳然たる現実を見て頂いて、結果的には、よかったのかなと思います。

被告人に対して、何らかの判決がでて、刑事裁判が終わっても、その事件は、何の解決にもならない可能性が極めて高いです。
しかし、それが今の日本での司法の限界でもあります。


最近、裁判傍聴される方が増えているようですが、裁判所には常に現実の事件が溢れています。
裁判所に訴えても、どうにも救われない現実がありながら、自分の正義を認めてもらうべく頑張っている方もいます。

どうか、当事者の心情を理解された上で、傍聴されることを関係者の1人として、期待します。
  

Posted by たばやん at 13:29Comments(2)法律