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2008年02月13日

ベンチャー魂

昨日は、福岡ベンチャーマーケット100回記念大会ということで、堀場製作所の堀場雅夫最高顧問の講演を拝聴してきました。

坂本さんのブログによると、その後の交流会はすごい人だったようで、参加できずに残念でした。


「ベンチャー魂」は、堀場氏の講演テーマでした。
わずか1時間の講演時間でしたが、随所にベンチャー魂が感じられる、楽しいお話しでした。

特に、勉強になった点をひとつ。

技術系ベンチャーが、開発した製品をなんとか大企業に売り込もうとします。
大企業に採用してもらえれば、莫大な売上が期待できますから。

しかし、なかなか大企業はベンチャー企業の製品を採用してくれないという悩みが大きいのが現実です。特に日本の大企業は、「ベンチャー企業」であることが先に立ち、製品そのものを見てもらうところまでたどり着くのに一苦労です。

堀場製作所も、その壁に大変苦労されたそうです。


そのような経験から、大企業になった堀場製作所でも、ベンチャー企業の製品を採用しようと、堀場氏が検討を指示したところ、ベンチャー魂のある堀場製作所でも、採用は困難との答えが。

堀場氏も、それが大変ショックだったそうです。
しかし、不採用の理由は、極めて現実的。

仮に大企業が採用するとなったら、全世界的な供給可能性の担保が必要となります。そのための製造設備、品質検査、その他もろもろの対応を考えると、ベンチャー企業には多額の投資が必要となります。
それができない状況で、おいそれと製品として採用することはできない。できるはずがないということです。

この理屈は、私もショックでした。
しかし、極めて合理的な判断です。

官庁の製品調達にベンチャー企業の製品を多く取り入れてほしいという要望が以前からあがっていますが、なかなか採用されないのも同様の理由でしょう。

経済がグローバル化すると、新製品の採用にも思わぬリスクがでてきますから、大企業は相当身動きがとれない状況になっているようです。

そうすると、ベンチャー企業は、とにかく大企業に使ってもらおうという発想は少し、変えていかないといけませんね。

その製品だけで、「商品」として成立するものを開発して、市場を変えてしまうか、製品が「部品」であるならば、売り込み先は、最終顧客である大企業ではなく、そこに既に納入している実績のある中規模の企業とすべきかも知れません。

ベンチャー企業は、しばらく、本当のお客さんを見誤ってきたのかも知れませんね。



  

Posted by たばやん at 11:12Comments(0)ベンチャー