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2008年06月30日

うれしい再会

刑事弁護の仕事は、被告人が間違いなく罪を犯したといえるのかという視点から、証拠等を調べたりする訳ですが、間違いなく本人の行為だと判断され(る)た場合は、被告人にきちんと罪をつぐなってもらう、その後の更生を図ってもらうというのも弁護人の大きな仕事となります。


少年審判と、刑事裁判は、本人の更生という点では、考え方が異なるのですが、それはまたの機会にしましょう。


ですので、自分が担当した被告人が裁判後、どのような生活をして、どう立ち直っているのかというのは、ふとした時に気になったりするのです。

特に、有罪でも執行猶予をもらった時は、特に気になります。



今朝、朝一の裁判のために、裁判所で椅子に座っていると、日焼けしたスーツを着た若者が、声を掛けてきました。

一瞬、誰か分かりませんでした(最後に会った時から、髪をだいぶ切っていました)が、顔はすぐ思い出しました。


そう、私が、担当した被告人でした。

話を聞いてみると、判決後、きちんと仕事をしており、今日は、資格取得の勉強のため、法廷を見学に来たとのことです。

二十歳を超えたばかりの青年でした。
若さゆえの過ちが、その理由だけで全て許されるべきとは思いませんが、彼の過ちは、なんとか1回の猶予をもらうことができました。


彼は、その重みをしっかり理解しているようです。
偶然、見かけた私に、自ら声を掛けてくるくらいですから、きちんと更生できたと言ってよいでしょう。


その笑顔は、若者らしい社会人としての自信に溢れていました。


自分が関与したことで、少しでも本人の更生の役に立てたのかどうかは分かりませんが、こうやって、いい形で再会できると本当に嬉しいものです。


中には、再犯を繰り返し、同じ被告人を2回弁護したことがあるという話も結構聞きます。
長い間、弁護士をしているとそういうこともあるでしょうが、できれば、経験しないでおきたいですね。


彼には、頑張ってもらいたいと思います。

  

Posted by たばやん at 19:12Comments(0)法律