2009年04月05日
誤報の仕組み
ミサイル問題に振り回されている感が否めない今日この頃ですが、昨日の誤報は人的ミスのようです。
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生の情報も、人を介すとバイアスがかかるという典型ですね。
「事実」と「真実」が異なるという、刑事事件ではよく直面する課題も同じような問題です。
いずれも、同じものを見聞きしても、人によって受取り方が違うことに起因しています。
今回のことは貴重な経験にしてもらって、組織として万全の伝達経路を構築してもらいたいものです。
ミスは起こるものですから、ミスが起きないようにするのではなく、発生したミスの原因になりうるものを早期に発見できるようにするという見地からの構築が重要ですね。
会社の組織も同じです。
よくミスが発覚してから、当該担当を怒鳴り散らす管理職や社長さんがおられますが、あれは自分が馬鹿だと言っているのと同じです。
ミスの原因になりそうなものを事前に把握するのが管理職の仕事。
部下が何も言わなかったという言い訳もよく聞きますが、言ってくるのを待っていたって絶対来ないですよね。
自分が部下だった頃のことを考えれば、分かるはずです。
そもそも新入社員だったりしたら、ミスの原因になりそうなものすら分からないかもしれません。
ある程度、経験を積めば、ミスの原因になりそうなものは痛いほど、わかってきますが、それでもミスになっていないのに、わざわざ「このままだと、ミスになりそうです」と報告してくる人はいないですよね。
部下が多くて、ひとりひとり聞いている暇がない。という言い訳もよく聞きます。
だったら、報告の体裁を考えて、ミスの原因になりそうなものが見えるような報告書にすればいいのです。
その辺を考えることなく、(偶然)うまくいけば俺のおかげ、(必然的に)失敗すれば部下のせい。にしている管理職や社長がいると、会社の成長はあまり期待できないですね。
今回の誤報の対応を、どう取るのかで、防衛省の組織レベルが窺い知れそうです。
まさか、担当者のみを処分したり、降格させるようなことはないと思いますが・・・。
どうでしょうか。