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2010年07月29日

死刑執行

ちょうど1年振りの死刑執行だったこと以上に、死刑廃止論者だったのに、あえて選挙に落選した後で、死刑執行に踏み切った(かのようにみえる)ことが話題になっている千葉法務大臣。


ご自身も死刑執行にも立ち会ったそうで、それなりに考えに考えて決断したんでしょうから、その判断をとやかく言うことはないような気もします。


このニュースで気になったのは、今年2月の内閣府の世論調査では、死刑制度を容認する人の割合が過去最高の約85%超になっているということでした。


この手の調査は、どちらでもない的な意見を上手く賛成派に取り込むような選択肢にして、調査結果とすることもありますから、85%の内訳をみないと、どの程度の意識の総意かは分かりませんが、それなりの方がやはり死刑制度はあった方がよいと考えているようですね。


『死に値する行為』というものが客観的には存在して、自分が被害者、あるいはその家族になれば、犯人にそれを望む心境、状況になるだろうということは想像に容易いことだと思います。


一方で、被害者の方のお話の中には、被告人に死刑が執行されても、自分達の心はまったく安らぐことはないという話もありますし、自分自身、そうかも知れないなと思うこともあります。



ですので、死刑制度が端的にいいのか悪いのか、今の私には判断ができません。


いっそのこと、死刑に値するか否かの判断は、裁判官、あるいは裁判員がするとしても、死刑執行の権限は、遺族に委ねるのが一番いいのかもと思ったりもしますが、それはそれでまた刑事裁判の根幹を揺るがす、別の大きな問題を抱えることになりかねません。


ところで、今日の文章では、意識的に「犯人」と「被告人」とを使い分けました。


死刑には、えん罪という問題もつきまといます。


死刑とされた被告人が実は、犯人ではなかったら・・・。



取り返しがつかないことは、過去のえん罪事件の被害者の方をみれば分かるはずですね。



罪と罰。


非常に難しい問題で、人間の業の深い部分に関わるものです。

小説のテーマに何度でもなっていますから、そう簡単に結論のでるものではないでしょう。


だからこそ、ひとりひとりが自分のこととして、考えるべき問題と思います。


今回のニュースも、皆さんが、それを考えるきっかけになってくれればと思いますね。  

Posted by たばやん at 00:05Comments(0)法律