2008年04月10日

基準は良心?

ベトナムの話です。

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ベトナムで生産されるヘルメットの半数に、何らかの品質及びその表示に関する問題があるということのようです。

ベトナムのあの交通量、特にバイクの多さを経験すると、ヘルメットの品質はまさに命に関わると思うのですが、びっくりしますね。

興味深いのは、品質の基準について、『品質検査と品質保証表示は各生産施設の「良心」に任されて行われているという。』という点です。

どの程度の品質を要求するかというのは、その商品の価格や用途によって決まってくるものですが、最終的に誰がそれを決めるべきなのか?という根源的な問題があります。

ブランド品で、数十万円もするものであれば、これくらいの品質でないと買わないという顧客からの基準があるでしょうし、価格にかかわらず、商品の用途として、いくら安くてもこれだけの品質を確保しておいてもらわないと困るという社会的な要請からの基準もありえます。

日本や欧米では、その社会的要請を法令等で、定めることが多いですし、法令等よりも厳しい基準を業界団体として定めることもある訳です。

もっとも、あまりに過度の品質を要求すると、結局余分なコストとなり、消費者である顧客がそれを負担することになります。

そこのバランスが難しいのです。


ベトナムでは、それを業者の「良心」に任せるという思い切った決断をしているということになります。

ここでいう、「良心」とは、価格と品質(表示を含む)を正比例させなさい。ということでしょう。

安いものはそれなりの品質、高いものは相当の品質。
これを業者が良心に従って、保証すれば、顧客は、価格という目安だけで自己の希望する品質の商品を選択することができます。

その方が、顧客、業者、行政といった商品に関わる者のトータルコストとして、合理的、安上がりだという判断なのだと思います。

業者も国民であるはずですから、ベトナムという国は、同じ国民を信じる、あるいは信じられる、もしくは信じようとする(だんだん、信頼性が劣りますが)お国柄といえますね。


ある種、うらやましい面もあります。


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Posted by たばやん at 11:35│Comments(0)経営
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