2007年06月13日

ワーキングプア

最近、若者の失業、ホームレスを含めて、ワーキングプアというくくりで、マスコミに取り上げられることが多くなっています。

昨日も、若者の新たなホームレスの形態という視点で、TV番組に取り上げられていました。


問題は、単純ではなくて、若者があまり考えずに都会に出てくることとか、建物賃料が高いとか、労働諸法の規定に抜け道があるとか色々な問題が複合的に生じて、インターネットカフェが寝床になってしまうようです。

あまり人ごとの話ではなくて、ほとんどの人が来月の給料くらいは見通せますが、3ヶ月後も収入があることが確実かと言われれば、そうではないように思います。
私だって、弁護士業は自営業ですから、体を壊してしまえば、翌日からの収入の保証はないのです。保険に入っていたとしても、死ぬまで保証してくれる訳ではないですからね。

だから、今、ワーキングプアと呼ばれている若者のための方策を考えることは、自分たちの「仕事」と「収入」、「保障」を考えることと一緒です。


複雑な問題を整理して、構造的な改革をしないと本当にまずい時期に来ているように思います。
その改革策を練るはずの高級官僚が、ほぼ完全な収入保証を得ていることは、本当に皮肉ですね・・・


ところで、弱い立場にある彼らに全くの問題点がないかというとそうではありません。
彼ら自身も、考えて行動しなければなりません。

昨日の番組では、人材派遣会社への団交を求め、動き始めた若者達を取り上げていました。
何かしなければならないという気持ちをもった人々が増えてきたのは、喜ばしいことです。
不平、不満を持っていただけでは、何も変わりませんからね。

しかし、団交をしても抜本的な解決にはならない気がします。

この問題を解決するのは、ある意味簡単です。(実行するのが大変ですが)。

彼らを日雇いで雇い、労働力の提供を受けている会社(倉庫会社、運送会社)は、人材派遣会社に結構な金額を払っています。
昨日のTVでは、1日12000円だそうです。そうすると、それが1万円程度若者に渡れば、20日勤務で約20万円の収入となり、ネットカフェに泊まらなくてもなんとかなりそうです。

問題は、その12000円が、若者の手元に来た時点で、6000円くらいになってしまう点です。
人材派遣会社が、マージンを取ってしまうのですね。

人材派遣会社も一企業ですから、どの程度のマージンを取るかを、どうこういうことは出来ません。
依頼元の会社は、適正な金額を払っています。労働力の搾取という訳にはなかなか行きません。


だから、人材派遣会社との団交だということになると思いますが、団交したところで、6000円の手取りが、10000円になるとは思えません。

それよりも、自分達で、人材派遣会社を興してしまえば、いいのです。
自分達のための、自分達の会社。それがあれば、少なくとも搾取されることはないでしょう。


団交するエネルギーがあるのなら、自分達が派遣された企業に対して、うちから派遣しますので、変更して下さいという営業をかけた方が、よっぽど効果的なように思います。


誰かに何とかしてくれと声を張り上げるだけではなく、自分達で、自分たちの環境をよりよくするための会社を作る、行動を起こす。
もちろん大変でしょうが、それをしない限り、今の状況が変わらないのであれば、やるしかないですよね。

これが本来の若者のあり方ではないでしょうか。

ワーキングプアと呼ばれる若者が、自ら動き出した時、この国が変わっていくのではないかと期待していますが、まだその大きなムーブメントはないようです。


チャレンジ、チャレンジ!

サポートなら、いつでもしますよ。


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Posted by たばやん at 17:14│Comments(0)法律
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